法人カードを利用する8つのメリットと4つのデメリット

副業

近年は「キャッシュレス決済」が世の中に浸透していますが、ビジネスにおいても同様で、企業の清算にクレジットカードを利用するケースが増えています。企業向けのクレジットカードは、一般に「法人カード」と呼ばれますが、この法人カードを新たに導入しようと考えている会社経営者や個人事業主、あるいはフリーランスの方も多いでしょう。

そこで本記事では、そうした方々のために、法人カードを導入するメリットとデメリットの双方について詳しく解説したいと思います。

メリット

法人向けのクレジットカードを導入することにより、会社を経営している人だけでなく、フリーランスや個人事業主にもさまざまな利益があります。まずは、そうした法人カード導入のメリットについていくつか見ていきましょう。

経費の管理の合理化

経費の管理の合理化

法人カードを導入することで得られる最も大きなメリットは、「経費の管理が合理化できる」ということでしょう。

個人事業主であれば、プライベートで使用するクレジットカードとビジネスで使用するクレジットカードの使い分けにより、支払いが明確に区別できますから、交通費や消耗品といった細かい経費の計上もしやすくなります。さらに法人カードと会計ソフトを連動させることにより、カードの利用明細が会計ソフトによって自動的に勘定科目に割り振られるようになり、経費の入力・仕分けの手間が省けます。確定申告の作業も、格段に楽になるでしょう。

一方、会社経営者の場合は、社員に「追加カード」を利用してもらうことにより、経費の仮払いや立て替えなどの必要がなくなるというメリットがあります。

経費の計上漏れの防止

経費の計上漏れの防止

法人カード導入によるメリット、2点目は、「経費の計上漏れを防げる」ということです。

一般のクレジットカードと同じく、法人カードにも毎月の利用明細がついています。これは、追加カード1枚ごとに発行されるものです。そのため、それぞれのカードについて「いつ」「どこで」「いくら」使ったかを、細かく把握することが可能となります。どの社員がどの番号のカードを使用しているかさえ管理しているなら、経費として使われた額は、カード明細を見れば一目瞭然です。これにより、社員がうっかり締め日までの経費申請を忘れてしまうというミスも、防げるようになるでしょう。

また、こうして細かい経費のチェックができるようになることで、無駄な経費を削減できるというメリットもあります。

経費の仮払い・立て替えの必要性がなくなる

経費の仮払い・立て替えの必要性がなくなる

法人カードを導入するメリット、3つ目は、「経費の仮払いや立て替えをしなくてよくなる」ということです。これは上の項目でも少し述べましたが、法人代表者にとって大きなメリットとなります。

従来のやり方では、出張費や交際費、消耗品費などについての経費は、社員それぞれが立て替えておいて後日清算するか、あるいは金額が大きければ先に仮払いしておくのが通常でした。しかしこのやり方は、精算書類の作成や領収書の添付など、処理にさまざまな細かい作業が必要になります。特に経理部門の抱える負担は、決して小さくありません。

それに対し、法人カードを利用することで現金出納の必要がなくなるので、こうした清算の負担が軽減できるというメリットがあります。

資金繰りが楽になる

資金繰りが楽になる

「支払いサイクルに余裕が生まれ、資金繰りがしやすくなる」ということも、法人カードを導入するメリットの1つです。

一般的な法人カードの支払いは、毎月の締め日からおよそ2ヵ月後となっています。一方、経費を現金で支払う場合だと、当然ですが、払った瞬間に手元から現金はなくなります。そのため、利益が入るまでの間は、残された現金でやりくりするしかありません。このことからわかるように、法人カードを利用することは、実質的に経費の支払いを先延ばしすることと同じとなっています。つまり、当面は手元に現金が残る仕組みであり、現金支払い時より資金繰りが多少楽になるわけです。

こうしたキャッシュフローの改善効果は、多くの会社経営者や個人事業主にとって、大きな魅力と言えるでしょう。

ポイントや特典などが付帯している

ポイントや特典などが付帯している

会社やフリーランスが法人カードを利用するメリットとして、「ポイントやマイル、特典などがもらえる」ということもあります。

クレジットカード使用時の金額に応じてポイントが貯まるというサービスは、個人カードでも行われていますが、法人カードにも同様のサービスがあります。交通費や出張費といった細かい出費だけでなく、仕入代金や広告宣伝費などの大きな出費についても、法人カードを利用することで、0.5~1.0%ぶんほどのポイントを獲得することができます。これにより、実質的な経費削減の効果が得られます。

それに加え、法人カードには各種特典も付帯しています。例えばステータスの高い「プラチナ法人カード」では、高級レストランの2名以上の予約で1名分が無料になる特典などが付いています。

社員向けの付帯保険が利用できる

社員向けの付帯保険が利用できる

上の項目では、法人カードにポイントやマイル、特典が付くというメリットを説明しましたが、付いてくるのはそれだけではありません。法人カードの多くには、各種の保険も付帯しています。

例えば、出張時に病気やケガを負った場合は、治療代を補償してくれる「国内・海外旅行損害保険」が適用されることがありますし、購入商品が破損した際などは、修理・購入代金が補償される「ショッピング保険」の適用が受けられることもあります。しかもこうした保険は、追加カードについても利用できる場合があるため、従業員の福利厚生としての機能も果たせることになります。

このように、法人カードを導入することで、ポイントやマイルだけでなく従業員に対するメリットも得ることができます。

ビジネスサービスが適用されることも

ビジネスサービスが適用されることも

法人カードの種類によっては、「各種のビジネスサービスが受けられる」というメリットもあります。
例えば「コンシェルジュデスク」というサービスでは、交通機関やレストラン、ホテル、イベントなどの予約についての相談をすることができますから、出張や接待などの際に便利です。また、経営コンサルティングが無料で受けられるサービスもあり、この場合は財務や経営、税務、営業など幅広いジャンルの専門家のアドバイスを受けることができます。会社経営者や個人事業主にとっては、嬉しいサービスでしょう。

このほかにも、アメックスの法人カードでは、企業情報や特許情報に自由にアクセスできる「ジー・サーチ」というビジネス情報サービスの利用が可能となっています。

不正な経費申請を防止できる

不正な経費申請を防止できる

法人カードを利用するメリット、最後に紹介するのは、「不正経費申請を防止できる」ということです。

会社の経理担当者にとって、重要な責務の1つが、「経費精算の不正をチェックする」ということでしょう。こうした不正行為は、残念ながら比較的起こりやすい事態となっています。特に、現金や預金、領収書などに近づきやすい者にとっては、不正の誘惑にかられやすいという特徴があります。

これに対し、法人カードの利用では、使った分の額が正確に記録に反映されます。そのため、社員は使用金額をごまかせなくなり、必然的に経費申請の水増しの防止につながります。また、どの部署のどの社員がいくら使ったかも細かく把握できるため、社内ガバナンスの強化につながるというメリットもあります。

デメリット

何事もそうですが、メリットがあればデメリットもあります。法人向けのクレジットカードも、例外ではありません。ここからは、経営者やフリーランスなどが知っておくべき法人カードのデメリットについて見ていきましょう。

一括払いが基本

一括払いが基本

法人カードのデメリット、1点目は、「ほとんどが一括払い」ということです。

クレジットカード会社によっては、一部分割払いの利用ができる場合もありますが、一般的な法人向けのクレジットカードは、一括払いが基本となっています。これは、ある程度の規模で事業を行う企業では、それなりに資産が潤沢であるため、分割払いやリボ払いをする必要がないという理由によります。また、3回以上の分割払いやリボ払いは、企業にとっては負担の方が大きくなるということも、その他の支払手段の用意がない理由の1つになります。

ただ、こうした点は、法人カードの導入を考えている人にとっては要注意でしょう。引き落としまでに余裕があると言っても、複数の社員が出張したなどの場合は、かなりのまとまった額の用意が必要となります。

社員が不正に使用する可能性も

社員が不正に使用する可能性も

法人カードのデメリット、2つ目は、「社員による不正使用の可能性がある」という点です。先ほど法人カードのメリットとして、「経費の水増し等の不正を防げる」という点を挙げましたが、すべての不正行為を防げるわけではありません。実際に、法人カードを利用した社員の不正行為があったという会社も存在しています。

例えば、法人カードをプライベートの買い物や飲食に使ってしまうケースは、比較的よくあるものです。また、領収書を故意に紛失し、証拠を残さないことで、業務上の出費と私的な出費を混ぜてしまう手口もよく見られます。より悪質なものでは、旅費交通費として換金性のあるチケットを法人カードで購入し、後にそれを現金化するという「業務上横領」にあたる手口もあります。

比較的ポイント還元率が低い

比較的ポイント還元率が低い

法人カードのデメリット、3つ目は、「一般のクレジットカードに比べ、ポイント還元率が低い」という点です。「メリット」の項目で挙げましたが、法人カードには、利用金額に応じてポイントが貯まるサービスがあります。これは一般のクレジットカードも同様ですが、法人カードは一般カードに比べると、ポイントの還元率がやや低くなっています。

「還元率」とは、利用額に対していくら相当のポイントが付与されるかを示す割合ですが、通常の法人カードでは、前述のように0.5~1.0%ほどの還元率となっています。一般的なクレジットカードでは1.5%以上のものも多いので、この点はデメリットと捉えられるかもしれません。ただ、法人カード導入は経理の負担軽減を最大の目的とする場合が多いので、実際のところあまり大きな難点とは言えないでしょう。

年会費がかかる

年会費がかかる

最後に挙げるのは、「年会費がかかる」という点です。これは、法人カード導入に関する最大のデメリットとも言えます。

ほとんどの法人カードは年会費有料であり、維持のために毎年所定の金額を支払わなくてはなりません。年会費の額は、クレジットカード会社によって異なりますが、安いものでは1,000円、高ければ13,000円の年会費が必要になります。これは会社経営者ならまだしも、フリーランスや個人事業主だと、導入をためらう要因にもなりえるでしょう。年会費無料の法人カードもありますが、こちらは極端に選択肢が狭まる上、保険が付帯していなかったり、追加カードの発行枚数が少ないなどの難点もあります。

また、年会費のほかに追加カードの発行費用が必要になる法人カードもありますから、特に付帯サービスの充実を求める経営者などとしては、こうした費用の必要性はきちんと踏まえておいた方が良いでしょう。

Source: 社会人の教科書

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